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「第1回 障害児とディズニーランドに行こう」を開催しました

「第1回 障害児とディズニーランドに行こう」を開催しました

こんにちは、華ひらくの内木美樹です。

2025年5月16日(金)に、ボランティアさんと障害児で「障害児と東京ディズニーランドに行こう!」を開催いたしました。

当日の参加者は合計で16名(ボランティアさん4名、障害児4名、保護者4名、きょうだいじ2名、運営スタッフ2名)です。障害児1名につき、ボランティアさん1名ずつがペアになって行動しました。
※障害児は全員カラルフモデルです。

イベント当日は10時に集合し、17時に解散しました。(ただし、全グループ17時以降も園内に滞在しました)

快適な気温、天候でボランティアさん、障害児やその家族共に有意義な時間を過ごすことができました。

障害児と過ごす遊園地がどういったものになるのか。あまり障害児者と接する経験がない方にとっては想像するしかないと思います。
今回はそういった方々に向けた企画として「第1回 障害児とディズニーランドに行こう」を体感していただきました。想像と経験の違いのしっかり体験して頂けたのではないかと感じます。

当日参加されたボランティアの方々、モデルご家族へのインタビューとご回答を以下にご紹介します。

ボランティアさんへの質問

 

 

質問1:ボランティアとして参加して下さった理由

 

● 障害のあるお子様を持っている方の心配ごとや不安などを気づきたい

● 障がい者サポートのスキルアップと障がい者が不安なくTDLを楽しむ情報の収集のヒント探す為

● 何かしら、楽しんでもらえるお手伝いが出来れば

 

質問2:丸1日障害のある子やその家族と行動を一緒にして、どのような気づきや学びがありましたか。感想も含めて教えてください。

 

● 1日帯同してマンツーマンだと行動や体力的に負担が多く1人でも多くのサポートは精神面、体力面の負担減に繋がると思いました。 優しく接する気持ちを持てるのも上記の考えや理解がないと皆が同じようになれないと思います。純粋に甘えてくれる気持ちに嬉しさを感じました。

● 子供用車椅子を押してみて想像以上に傾斜があり注意と体力が必要。家族ではない他人が付き添うことで親やきょうだい児の負担が減ることがわかった。

● ディズニーランドは、キャストの対応やバリアフリーに関して、かなり高いレベルで対応してくれていると思いますが、障がいのある子をかかえたご家族には、一人でもお手伝いが必要だなと感じました。

 

質問3:今後も当ボランティア企画を継続する予定ではありますが、どんな人が参加すべきだと思いますか。(どんな人に参加してもらいたいですか。)

 

● 体力面や体験をする機会として、高校生や大学生、若い社会人。家族のサポートが必要な方は子育てを終わった夫妻。

● 介護旅行サービスを検討している企業の関係者や観光協会の人。福祉に関心がありながら実務経験のない人。

● ボランティア意欲の高い学生さんにも、お手伝いの機会を与えられたら良いと思います。

 

質問4:上記に書ききれなかった事や、運営者へのアドバイスやご意見などありましたら、ぜひ教えて下さい。

 

● 本日はありがとうございました。 チームを組んだ子の純粋な気持ちを感じ、普段いろいろなことに我慢している自分、逆に我慢されている家族の方の気持ちを垣間見ることで周りの方々の見方の意識が変わりました。 ディズニーランドのサポート面の素晴らしさも今回感じれて良かったです。 ありがとうございました。

● 素晴らしい機会をありがとうございました。 今後の企画を充実する為にカラフルモデルとボランティア及び今後参加したい方向けのトークライブとオンラインボランティア研修会(アプリの使い方やバリアフリー情報)があれば良いかと思います。 また他のチームがどうだったのかも気になるのでボランティアの情報共有会もあれば嬉しいです。

● 参加して良かったです。

 

 

障害児ご家族への質問

 

質問1:初対面の方と1日を共にする事は決してラクではないと思いますが、 それでもご参加くださった理由を教えてください。

 

● ディズニーランドに行きたいという気持ちが強かったです。また、ダウン症のことについて知ってくれる方が増えてくれたらいいなという気持ちもありました。

● 私(親)自身は人見知りであったり初対面は緊張してしまうタイプなのですが、子供は誰にでも懐いてくれるので何とかなるだろうという感じと、子供にとっても様々な人と触れ合う事が良い経験になると思い参加致しました!

● 子ども、私共にそんなに人見知りではない為、サポートしてくださることのメリットの方が大きかったからです!

● どんな感じに過ごすのかを経験させて見たかった

 

質問2:ボランティアさんからどのような質問がありました。(どのような会話をしましたか。)

 

● ダウン症の身体の特徴のこと。現在の発達の程度について。大変なこと。

● 障害についての質問はほとんどなかったですが、子供の好きな乗り物やキャラクターの話や、北海道の話などです。

● 今までの成長の過程や家族のこと、苦手なものはありますか?など

● 車イスの事や、手帳取得までの流れなど

 

質問3:ボランティアさんからの配慮で「あると嬉しいもの(あって嬉しかったもの)」があれば教えて下さい。(きょうだい児への配慮含む)

 

●ベビーカーを率先して押してくださったり、荷物を持ってくださったり。抱っこも長時間してくださりました。積極的に話しかけてくださりました。

● 子供がアトラクションに並ぶ時に抱っこを求めるのですが、前日にかなり抱っこして私がボロボロだったので、ボランティアさんがずっと抱っこしてくださり助かりました!アトラクションもホーンテッドマンションやモンスターズインクに2人で乗って下さり、私ははじめて1人で満喫できました(*^^*) 移動の際も車椅子をずっと押して頂き助かりました!

● 私と娘がトイレに行っている間に弟をみててくださったこと、園内での車椅子の移動の手伝い、園内のアトラクションの場所などを知っていらっしゃったので、地図で場所を確認しなくてよかったのが私はとても助かりました。

● やはり、トイレにしても場所を聞いたり、少し見ててもらえたりできたのが良かった

 

質問4:今後も同様のディズニーイベントがあった場合、また参加したいと思いますか。正直なお答えをお願いします。理由もお聞かせください。

 

● ☆☆☆☆☆ 5/5
とっても楽しかったです。会話は障害についてだけでなく、ボランティアさんの仕事についてや、考え方なども聞けました。このような機会がなければお会いできない方と交流できて嬉しかったです。

● ☆☆☆☆☆ 5/5
子供も私も大好きなディズニーで貴重な体験をさせていただき、1日あっという間に感じるほど充実した楽しい時間を過ごせました。また機会をいただけるのならば是非参加したいです。

● ☆☆☆☆ 4/5
とても楽しく有意義な時間を過ごせたのでまた参加したいなと思いました。ただ、現地に行くまで1人で子どもを連れて行くのはとても大変でしたので4にしました。東京駅で在来線に乗るのはとても厳しかったです。迷路でした笑
また、今回たまたまなのですが一日遊び終えたあとに娘が体調不良(具合が悪くなると持病のこともあり必ず嘔吐が頻回)になってしまい、旅行先での体調不良は困りました。 帰りの新幹線は多目的室をお借りしてなんとか無事に帰ることができました!よかったです。 行き帰りを除けばとても良かったです!!

● ☆☆☆☆☆ 5/5
なかなか行く機会がないから

 

 

イベントを終えて(運営者の考察)

今回のイベントでは、ボランティア4名と、障害のある子どもおよびそのご家族4組にご参加いただきました。まず、ボランティアの方々のご協力によって、参加されたご家族が安心してディズニーランドを楽しむことができたことは言うまでもありません。

一方で、今回のイベントを通じて強く感じたのは、ボランティアさん自身も「受益者」になり得るということです。実際に寄せられた声の中には、以下のような気づきや学びがありました。

● 車いすでの移動では、わずかな段差でも大きく遠回りをする必要があること。

● 見た目では気づきにくい上り坂でも、車いすを押すのに大きな力が必要なこと。下り坂では、逆に全力でブレーキをかけながら支えなければ危険なこと。

● ディズニーランドが提供している障害者向けのサービスの内容と、その実際の使われ方。

● 障害のある子の「きょうだい」が日常的に置かれている立場や思い。

● 特別支援学校で実際に行われている支援や学びの内容。

これらは、障害のある子どもと共に時間を過ごし、行動を共にしなければ得られなかった気づきです。いわば、非日常の体験が、ボランティア自身の視野を広げる機会となったのです。

このように、本イベントは障害児家族だけでなく、ボランティアにとっても学びと成長の機会となる「双方向的に意義のある取り組み」だったと確信しています。今後もこのような機会を継続的に提供できるよう、持続可能な実施方法を模索していきたいと思います。

ボランティアとしてご協力くださった皆様、そして障害児とそのご家族の皆様、本当にありがとうございました。

執筆者紹介内木美樹Miki Uchiki

株式会社華ひらく/非言語コミュニケーション専門家

Truckee Meadows Community College 卒。卒業後はアメリカ・ネバダ州のカジノホテル内の飲食店に就職。非言語コミュニケーションを巧みに使用した接客により、”No. 1 server” とマネージャーから称される。帰国後、2010年に株式会社華ひらくを設立。飲食店インバウンド専門家として、「インバウンド接客 ~英語が話せなくても海外のお客様に接客する方法~」などの非言語コミュニケーションに重きを置いたセミナーを全国で開催。2021年からカラフルモデル(障害のあるキッズモデル)事業を開始。撮影中、障害児との触れ合いの中で大人のコミュニケーション力が飛躍的に向上した事を何度も目の当たりにし、2024年に「障害児から学ぶ非言語コミュニケーション」を企業研修としてリリース。

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